2008年 11月 16日
「去年の夏 突然に」 |
1959年/アメリカ
監督/ジョセフ・L・マンキウィッツ
出演/キャサリン・ヘプバーン
モンゴメリー・クリフト
エリザベス・テイラー
キャサリン・ヘプバーン、エリザベス・テイラー、モンゴメリー・クリフトの共演となったら誰だって期待するじゃないですか!しかも監督は「イヴの総て」のジョセフ・L・マンキウィッツ。しか~しっ!脚本のテネシー・ウィリアムズが自らの体験を織り交ぜすぎ、なおかつなんだか思わせぶりな描き方ばかりしたので、豪華共演陣のわりには少々退屈な作品となってしまいました。
1937年。外科医のクックロウィッツ(モンゴメリー・クリフト)は、資産家のビネブル夫人(キャサリン・ヘプバーン)から病院への資金援助の条件として姪のキャサリン(エリザベス・テイラー)にロボトミー手術をしてほしいと依頼される。キャサリンはビネブル夫人の息子セバスチャンが去年の夏に亡くなってから、記憶を失くし、精神に異常をきたしてしまったというのだ。クックロウィッツはキャサリンを診察し、セバスチャンの死に疑問を持つが・・・というストーリー。
ロボトミー手術って何だろうと思って調べてみたところ、精神障害者の脳の前頭葉を切除することにより、凶暴性を抑える手術のことだったのですね。そのかわり、術後患者は別人のようになってしまったり、廃人同様になったり・・・恐ろしい手術ですね・・・。今はもちろん行われていませんが、昔は日本でも行われていたようです。で、テネシー・ウィリアムズの姉も精神を患っていて、ロボトミー手術を受けたらしいのです。そんな彼の体験が描かれているのですね。
しかも、ウィリアムスはゲイだったのですが、この作品に出てくるセバスチャンも実はゲイ。母や従妹のキャサリンの美しさで男性を惹き付け、その中から自分の相手を探すという・・・とんでもない奴ですな(汗)。そしてそのことを知っているキャサリンの口封じをするために、ロボトミー手術を受けさせようとしたビネブル夫人の恐ろしさ。
・・・とまあ、このストーリーだけなら素直に面白いと思えたのですよ。しかし、どうも前半部分、禅問答のような会話が延々と続いて、退屈なことこの上ないんですよね。ウィリアムズの精神状態も普通ではなかったんだろうなあ・・・と思いますが。監督もまとめるの大変だったでしょうね。
ただ、破綻しかけている作品を3人の俳優陣が支えているのも事実。特に事故後であるモンゴメリー・クリフト。往年の輝きは消えていても、やはり彼は素敵でした。演技力のある人です。それを再認識しただけでもこの作品の意義は大きいのかもしれません。
(DVD)
監督/ジョセフ・L・マンキウィッツ
出演/キャサリン・ヘプバーン
モンゴメリー・クリフト
エリザベス・テイラー
キャサリン・ヘプバーン、エリザベス・テイラー、モンゴメリー・クリフトの共演となったら誰だって期待するじゃないですか!しかも監督は「イヴの総て」のジョセフ・L・マンキウィッツ。しか~しっ!脚本のテネシー・ウィリアムズが自らの体験を織り交ぜすぎ、なおかつなんだか思わせぶりな描き方ばかりしたので、豪華共演陣のわりには少々退屈な作品となってしまいました。
1937年。外科医のクックロウィッツ(モンゴメリー・クリフト)は、資産家のビネブル夫人(キャサリン・ヘプバーン)から病院への資金援助の条件として姪のキャサリン(エリザベス・テイラー)にロボトミー手術をしてほしいと依頼される。キャサリンはビネブル夫人の息子セバスチャンが去年の夏に亡くなってから、記憶を失くし、精神に異常をきたしてしまったというのだ。クックロウィッツはキャサリンを診察し、セバスチャンの死に疑問を持つが・・・というストーリー。
ロボトミー手術って何だろうと思って調べてみたところ、精神障害者の脳の前頭葉を切除することにより、凶暴性を抑える手術のことだったのですね。そのかわり、術後患者は別人のようになってしまったり、廃人同様になったり・・・恐ろしい手術ですね・・・。今はもちろん行われていませんが、昔は日本でも行われていたようです。で、テネシー・ウィリアムズの姉も精神を患っていて、ロボトミー手術を受けたらしいのです。そんな彼の体験が描かれているのですね。
しかも、ウィリアムスはゲイだったのですが、この作品に出てくるセバスチャンも実はゲイ。母や従妹のキャサリンの美しさで男性を惹き付け、その中から自分の相手を探すという・・・とんでもない奴ですな(汗)。そしてそのことを知っているキャサリンの口封じをするために、ロボトミー手術を受けさせようとしたビネブル夫人の恐ろしさ。
・・・とまあ、このストーリーだけなら素直に面白いと思えたのですよ。しかし、どうも前半部分、禅問答のような会話が延々と続いて、退屈なことこの上ないんですよね。ウィリアムズの精神状態も普通ではなかったんだろうなあ・・・と思いますが。監督もまとめるの大変だったでしょうね。
ただ、破綻しかけている作品を3人の俳優陣が支えているのも事実。特に事故後であるモンゴメリー・クリフト。往年の輝きは消えていても、やはり彼は素敵でした。演技力のある人です。それを再認識しただけでもこの作品の意義は大きいのかもしれません。
(DVD)
by mayumi-68
| 2008-11-16 16:40
| カ行