2011年 09月 16日
「未来を生きる君たちへ」 |
2010年/デンマーク、スウェーデン
監督/スサンネ・ビア
出演/ミカエル・パーシェブラント
トリーネ・ディアホルム
スサンネ・ビアはとても好きな映画監督です。彼女の処女作「しあわせな孤独」を観た時、作品の持つ痛みと優しさに深く共感したのを覚えてます。彼女が描くものはいつも重く、胸が抉られるように切なく、痛く、苦しい。でも、優しい。希望の光を感じるラストにいつも救われる想いがするのです。そして今作も、そんなことを感じずにはいられない作品でした。
アフリカの難民キャンプで医師として働く父を持つ少年エリアスは、学校でいじめれていた。そこへロンドンからクリスチャンが転校してくる。母親をガンで亡くしたばかりのクリスチャンとエリアスは仲良くなるが・・・というストーリー。
テーマは「赦し」。報復の連鎖を断ち切り、人は人を赦すことができるのか、ということ。途中、エリアスの父・アントンが男に殴られるシーンがある。私はそのシーンを観てハラワタが煮えくりかえったのだけれど、アントンはやり返そうとはしない。アフリカで報復の嵐を見てきたアントンは、やり返すことがどんなに無意味かわかっていたから。そんな彼が、難民キャンプで”ある報復”をする。彼は医師としてそうしてしまったことにひどく傷つき、悩むのだけれど、人間としては至極当然の感情に従っただけ・・・と思ってしまう私は、報復の連鎖を断ち切ることができない人間ですね・・・。
一方、強いと思ったのはエリアス。あんな目に遭いながらも、クリスチャンを庇い、赦そうとするその姿。いじめられっ子だけれど、彼は実はとても強い人間なんだと気付かされました。エリアスのその強さに、この作品は救われていると感じました。
(シネマライズ)
監督/スサンネ・ビア
出演/ミカエル・パーシェブラント
トリーネ・ディアホルム
スサンネ・ビアはとても好きな映画監督です。彼女の処女作「しあわせな孤独」を観た時、作品の持つ痛みと優しさに深く共感したのを覚えてます。彼女が描くものはいつも重く、胸が抉られるように切なく、痛く、苦しい。でも、優しい。希望の光を感じるラストにいつも救われる想いがするのです。そして今作も、そんなことを感じずにはいられない作品でした。
アフリカの難民キャンプで医師として働く父を持つ少年エリアスは、学校でいじめれていた。そこへロンドンからクリスチャンが転校してくる。母親をガンで亡くしたばかりのクリスチャンとエリアスは仲良くなるが・・・というストーリー。
テーマは「赦し」。報復の連鎖を断ち切り、人は人を赦すことができるのか、ということ。途中、エリアスの父・アントンが男に殴られるシーンがある。私はそのシーンを観てハラワタが煮えくりかえったのだけれど、アントンはやり返そうとはしない。アフリカで報復の嵐を見てきたアントンは、やり返すことがどんなに無意味かわかっていたから。そんな彼が、難民キャンプで”ある報復”をする。彼は医師としてそうしてしまったことにひどく傷つき、悩むのだけれど、人間としては至極当然の感情に従っただけ・・・と思ってしまう私は、報復の連鎖を断ち切ることができない人間ですね・・・。
一方、強いと思ったのはエリアス。あんな目に遭いながらも、クリスチャンを庇い、赦そうとするその姿。いじめられっ子だけれど、彼は実はとても強い人間なんだと気付かされました。エリアスのその強さに、この作品は救われていると感じました。
(シネマライズ)
by mayumi-68
| 2011-09-16 15:20
| マ行