2005年 11月 02日
「グレン・グールド/ロシアの旅」 |
2003年/カナダ
監督/ヨシフ・フェイギンベルク
出演/グレン・グールド
2003年モントリオール国際芸術映画際グランプリ受賞作品。
大好きなピアニスト、グレン・グールドのドキュメンタリー映画。といっても、彼の映像はほとんどなく、写真や音声のみのインタビューがほとんど。このドキュメンタリーの核になっているのは、彼と関わった人たちの証言。1957年5月、24歳のグールドがソ連から演奏旅行に招かれ、カナダ初のコンサートピアニストとなってことについてのドキュメンタリー。当時まだ鉄のカーテンに覆われていたソ連に、グールドが吹き込んだ新風は、その後のロシア音楽界に影響を与えた。確かに、カナダでも特異な存在のピアニストだった彼だから、ソ連の人たちの目に、彼の存在はどのように映っただろう。
最初はガラガラだった音楽ホールが、彼の演奏に驚いた観客が、休憩時間に知り合いに電話をかけまくり、公演が終わる頃にはホールは満杯になっていた、というエピソードが興味深い。
そして何よりも意外なのが、演奏旅行が嫌いで、30歳そこそこでコンサート活動をやめてしまった彼が、未知の世界ともいえるソ連によく行ったなあ・・・ということ。若い時はまだ好奇心が旺盛だったということか。
演奏会のプログラムも面白い。バッハはもちろんだが、ベルクやウェールベンといった音楽を、プログラムに組み込んでいる。新しい音楽を紹介する、という意味合いも含んでいたのだろう。グールドが、この演奏旅行に、ある種の使命感を持っていたことが伺える。
人々のインタビューの中で、一番印象に残ったのが、今や世界的に有名なピアニストであり、指揮者であるアシュケナージの言葉。「グレンは私の永遠のアイドルだ。彼と張り合うなんて到底できない」。グールドというピアニストは、やはり特別な存在だよな、と改めて思った。
ところでこの間新聞で読んだのだけれど、モンサンジョンが来年、グールドの映画を作成するとか。日本でも是非公開してほしいです。
(DVD)
監督/ヨシフ・フェイギンベルク
出演/グレン・グールド
2003年モントリオール国際芸術映画際グランプリ受賞作品。
大好きなピアニスト、グレン・グールドのドキュメンタリー映画。といっても、彼の映像はほとんどなく、写真や音声のみのインタビューがほとんど。このドキュメンタリーの核になっているのは、彼と関わった人たちの証言。1957年5月、24歳のグールドがソ連から演奏旅行に招かれ、カナダ初のコンサートピアニストとなってことについてのドキュメンタリー。当時まだ鉄のカーテンに覆われていたソ連に、グールドが吹き込んだ新風は、その後のロシア音楽界に影響を与えた。確かに、カナダでも特異な存在のピアニストだった彼だから、ソ連の人たちの目に、彼の存在はどのように映っただろう。
最初はガラガラだった音楽ホールが、彼の演奏に驚いた観客が、休憩時間に知り合いに電話をかけまくり、公演が終わる頃にはホールは満杯になっていた、というエピソードが興味深い。
そして何よりも意外なのが、演奏旅行が嫌いで、30歳そこそこでコンサート活動をやめてしまった彼が、未知の世界ともいえるソ連によく行ったなあ・・・ということ。若い時はまだ好奇心が旺盛だったということか。
演奏会のプログラムも面白い。バッハはもちろんだが、ベルクやウェールベンといった音楽を、プログラムに組み込んでいる。新しい音楽を紹介する、という意味合いも含んでいたのだろう。グールドが、この演奏旅行に、ある種の使命感を持っていたことが伺える。
人々のインタビューの中で、一番印象に残ったのが、今や世界的に有名なピアニストであり、指揮者であるアシュケナージの言葉。「グレンは私の永遠のアイドルだ。彼と張り合うなんて到底できない」。グールドというピアニストは、やはり特別な存在だよな、と改めて思った。
ところでこの間新聞で読んだのだけれど、モンサンジョンが来年、グールドの映画を作成するとか。日本でも是非公開してほしいです。
(DVD)
by mayumi-68
| 2005-11-02 17:30
| カ行