2006年 01月 10日
「風の前奏曲」 |
2004年/タイ
監督/イッティスーントーン・ウィチャイラック
出演/アドゥン・ドウンヤラット
アヌチット・サパンポン
素晴らしい映画でした。こういう素敵な作品に出逢えるから、映画を観るのはやめられない、と思うんですよね。
タイの伝統音楽のラナート奏者のソーン・シラババンレーン師の生涯を基に描かれた作品です。主人公ソーンを演じたアヌチット・サパンポンは「春の雪」にも出演していたそうですね。美形です。
ラナートは、タイ式の木琴なのですが、本当に音色が美しい。そして、一心に奏でるラナート奏者達の情熱も素晴らしいです。
このお話は、若き日のソーンと年老いて師と呼ばれるようになったソーン、二つの時代が交互に進行していきます。若き日のソーンはライバル達と闘い、年老いたソーンは伝統音楽を廃止しようとする体制と闘います。
私が好きなシーンは、師となったソーンが、息子のピアノに合わせてラナートを演奏するシーン。新しいものを否定することなく取り入れ、楽しむその姿に本当に音楽を心から愛している様子が伝わってきました。
あとは、何といっても演奏競技会のシーン!息が詰まりそうなほどの緊張感。二人とも負けず嫌い、という感じで凄まじかった。
それにしても、近代化を推し進めるために、伝統を失くそうとするなんて言語道断ですね。人の心まで、統制することはできないのに・・・・。アイデンティティーの問題だと思うし。伝統を守ると誓うように、一人一人の写真を見つめているソーン師の姿が印象的でした。
とにかく、素晴らしい作品。特に、音楽をこよなく愛する人に観てもらいたいです。
(銀座テアトルシネマ)
監督/イッティスーントーン・ウィチャイラック
出演/アドゥン・ドウンヤラット
アヌチット・サパンポン
素晴らしい映画でした。こういう素敵な作品に出逢えるから、映画を観るのはやめられない、と思うんですよね。
タイの伝統音楽のラナート奏者のソーン・シラババンレーン師の生涯を基に描かれた作品です。主人公ソーンを演じたアヌチット・サパンポンは「春の雪」にも出演していたそうですね。美形です。
ラナートは、タイ式の木琴なのですが、本当に音色が美しい。そして、一心に奏でるラナート奏者達の情熱も素晴らしいです。
このお話は、若き日のソーンと年老いて師と呼ばれるようになったソーン、二つの時代が交互に進行していきます。若き日のソーンはライバル達と闘い、年老いたソーンは伝統音楽を廃止しようとする体制と闘います。
私が好きなシーンは、師となったソーンが、息子のピアノに合わせてラナートを演奏するシーン。新しいものを否定することなく取り入れ、楽しむその姿に本当に音楽を心から愛している様子が伝わってきました。
あとは、何といっても演奏競技会のシーン!息が詰まりそうなほどの緊張感。二人とも負けず嫌い、という感じで凄まじかった。
それにしても、近代化を推し進めるために、伝統を失くそうとするなんて言語道断ですね。人の心まで、統制することはできないのに・・・・。アイデンティティーの問題だと思うし。伝統を守ると誓うように、一人一人の写真を見つめているソーン師の姿が印象的でした。
とにかく、素晴らしい作品。特に、音楽をこよなく愛する人に観てもらいたいです。
(銀座テアトルシネマ)
by mayumi-68
| 2006-01-10 19:10
| カ行