2006年 09月 06日
「記憶の棘」 |
2004年/アメリカ
監督/ジョナサン・グレイザー
出演/ニコール・キッドマン
キャメロン・ブライト
(ネタバレを含みます)
私は普段、映画の感想を書くときには極力ネタバレはしないようにしているんですけれど・・・これはネタバレなしに感想を書くのは難しい、ということで。今回はネタバレさせていただきます。
この作品、アメリカで大論争だったらしいですね。「ショーンはショーンだったのか?」という点で。私は「ショーンはショーンだった」と思いますね。
愛する夫・ショーンを失ってから10年後。ようやく再婚の意志を固めたアナのもとに自分はショーンの生まれ変わりだと名乗る10歳の少年がやってくる。最初は悪質ないたずらだと思うのだが、ショーンでなければ知りえないことを知っている少年に、アナは動揺していく。
少年ショーンが、前世での自分がアナにとって確実にいい夫ではなかったと知った時、彼はアナに「自分はショーンではない」と告げる。アナを愛している今の自分と、アナを裏切っていた前世の自分は違うと言いたかったのだろう。だから、もうこれ以上アナを傷つけたくなくて、身を引いたのだ。10歳の少年とは思えない決断だし、それが切なかった。彼がクララの存在を忘れていたのは、アナに対して罪悪感を抱いていたからではないだろうか。だから、クララの記憶は抹殺していたのでは?と思う。そして、ショーンとクララの浮気をアナ以外の人間は知っていたのでは?とも思う。アナの母親が「私はショーンが嫌いだった」と告げるシーンがある。それはショーンの浮気を知っていたからじゃ・・・?と思うのだ。
結局、アナは二度の喪失感を味わうこととなり、それが非常に可哀想だった。海岸でウェディングドレス姿で慟哭するシーン。ショーンと出逢ったのも海岸。彼女はまだショーンを愛している。それがわかるシーンなだけに、何とも言えない気持ちになった。
(試写会 ヤクルトホール)
監督/ジョナサン・グレイザー
出演/ニコール・キッドマン
キャメロン・ブライト
(ネタバレを含みます)
私は普段、映画の感想を書くときには極力ネタバレはしないようにしているんですけれど・・・これはネタバレなしに感想を書くのは難しい、ということで。今回はネタバレさせていただきます。
この作品、アメリカで大論争だったらしいですね。「ショーンはショーンだったのか?」という点で。私は「ショーンはショーンだった」と思いますね。
愛する夫・ショーンを失ってから10年後。ようやく再婚の意志を固めたアナのもとに自分はショーンの生まれ変わりだと名乗る10歳の少年がやってくる。最初は悪質ないたずらだと思うのだが、ショーンでなければ知りえないことを知っている少年に、アナは動揺していく。
少年ショーンが、前世での自分がアナにとって確実にいい夫ではなかったと知った時、彼はアナに「自分はショーンではない」と告げる。アナを愛している今の自分と、アナを裏切っていた前世の自分は違うと言いたかったのだろう。だから、もうこれ以上アナを傷つけたくなくて、身を引いたのだ。10歳の少年とは思えない決断だし、それが切なかった。彼がクララの存在を忘れていたのは、アナに対して罪悪感を抱いていたからではないだろうか。だから、クララの記憶は抹殺していたのでは?と思う。そして、ショーンとクララの浮気をアナ以外の人間は知っていたのでは?とも思う。アナの母親が「私はショーンが嫌いだった」と告げるシーンがある。それはショーンの浮気を知っていたからじゃ・・・?と思うのだ。
結局、アナは二度の喪失感を味わうこととなり、それが非常に可哀想だった。海岸でウェディングドレス姿で慟哭するシーン。ショーンと出逢ったのも海岸。彼女はまだショーンを愛している。それがわかるシーンなだけに、何とも言えない気持ちになった。
(試写会 ヤクルトホール)
by mayumi-68
| 2006-09-06 19:00
| カ行