2007年 04月 28日
「気ままに生きて」 |
2006年/イタリア
監督/キム・ロッシ・スチュアート
出演/キム・ロッシ・スチュアート
アレッサンドロ・モラーチェ
キム・ロッシ・スチュアートの初監督作品。彼は主演もしています。
11歳の少年トミーは父と姉の三人暮らし。そこへ突然、蒸発していた母親が帰ってくる。家族は幸せを取り戻したかに見えたが、母は再びいなくなってしまう・・・というお話。
主人公の少年が可哀想で、途中、泣きそうになりました。「友達とスキーに行っていい?」と聞いただけで、妻の家出や仕事の不調で苛立っていた父親は激怒し、「出て行け!」と怒鳴る。夜の街を一人彷徨うトミーの姿に涙がこぼれそうになりました。一番我が儘を言いたい年頃だろうに、すべての感情を抑えている彼を抱きしめてあげたくなりました。そして、父の辛さを知り、夜中にそっと父のところに行き、「パパ大丈夫?」と気遣う優しさ。なんていい子なんだぁ!
逆に、母親の身勝手さには腹立ちまくり。なんて女だ!父親もさっさと離婚してしまえばこんな煩わしさもないだろうに・・・と思うのですが、そこで縁を断ち切れないのは、やはり子供達の母親であり、まだ愛してるからなのね・・・と何とも切ない気持ちになりました。
母親が帰ってきた時、複雑な表情で立ち尽くしていたトミー。「また出て行くよ」と父を見上げた、どこか諦めにも似た大人びた口ぶり。帰宅したとき、見上げた家の窓に明かりがついていないことにいち早く気付いたのも彼。本当は母親の愛を誰よりも求めているのに、手に入れられない少年の繊細さが可哀想でした。このトミーを演じたアレッサンドロ・モラーチェは素晴らしいですね。
そして、父親を演じたキム。子供達を深く愛しているけれど、時折些細な事で怒鳴り散らすその姿はとても人間味溢れていて、親だって一人の人間だものね・・・と思わせられます。
そして、監督としても繊細かつ、根底に愛のある作品を創りあげたと思いますね。
(イタリア映画祭 有楽町朝日ホール)
監督/キム・ロッシ・スチュアート
出演/キム・ロッシ・スチュアート
アレッサンドロ・モラーチェ
キム・ロッシ・スチュアートの初監督作品。彼は主演もしています。
11歳の少年トミーは父と姉の三人暮らし。そこへ突然、蒸発していた母親が帰ってくる。家族は幸せを取り戻したかに見えたが、母は再びいなくなってしまう・・・というお話。
主人公の少年が可哀想で、途中、泣きそうになりました。「友達とスキーに行っていい?」と聞いただけで、妻の家出や仕事の不調で苛立っていた父親は激怒し、「出て行け!」と怒鳴る。夜の街を一人彷徨うトミーの姿に涙がこぼれそうになりました。一番我が儘を言いたい年頃だろうに、すべての感情を抑えている彼を抱きしめてあげたくなりました。そして、父の辛さを知り、夜中にそっと父のところに行き、「パパ大丈夫?」と気遣う優しさ。なんていい子なんだぁ!
逆に、母親の身勝手さには腹立ちまくり。なんて女だ!父親もさっさと離婚してしまえばこんな煩わしさもないだろうに・・・と思うのですが、そこで縁を断ち切れないのは、やはり子供達の母親であり、まだ愛してるからなのね・・・と何とも切ない気持ちになりました。
母親が帰ってきた時、複雑な表情で立ち尽くしていたトミー。「また出て行くよ」と父を見上げた、どこか諦めにも似た大人びた口ぶり。帰宅したとき、見上げた家の窓に明かりがついていないことにいち早く気付いたのも彼。本当は母親の愛を誰よりも求めているのに、手に入れられない少年の繊細さが可哀想でした。このトミーを演じたアレッサンドロ・モラーチェは素晴らしいですね。
そして、父親を演じたキム。子供達を深く愛しているけれど、時折些細な事で怒鳴り散らすその姿はとても人間味溢れていて、親だって一人の人間だものね・・・と思わせられます。
そして、監督としても繊細かつ、根底に愛のある作品を創りあげたと思いますね。
(イタリア映画祭 有楽町朝日ホール)
by mayumi-68
| 2007-04-28 14:50
| カ行