2007年 09月 24日
「コルドラへの道」 |
1959年/アメリカ
監督/ロバート・ロッセン
出演/ゲイリー・クーパー
リタ・ヘイワース
ヴァン・ヘフリン
ゲイリー・クーパー主演。共演はリタ・ヘイワース。これは、ウエスタンと呼ぶにはあまりにも異色。映画の本質はそこではないからだ。
メキシコのゲリラとの戦いに勝利したアメリカ北軍騎兵隊。中でも目覚しい活躍をした人物を叙勲するため、ソーン少佐(ゲイリー・クーパー)は彼らと、メキシコ側に手を貸した女性反逆者ギアリー(リタ・ヘイワース)をコルドラの基地まで送り届ける命を受ける。しかし、途中でそれぞれの思惑が噴出し、部隊は一触即発となる・・・というストーリー。
クーパー演じるソーン少佐は、かつての戦いで、恐怖のため隠れてしまい、臆病者の烙印を押された男。いつも英雄的な役ばかり演じてきた彼にとっては珍しい役どころだ。しかし、ソーン少佐は紳士であり、知的だ。逆に、英雄であるはずの兵士達の方が粗野で乱暴者で自分勝手なのだ。ここで私達は考えてしまう。「英雄とは?臆病者とは?」と。そんな私達の気持ちを代弁するようにリタ・ヘイワース演じるギアリーが言う。「たった一度、隠れてしまっただけで臆病者になってしまうの?たった一度活躍しただけで、英雄なの?」と。しかし、ソーン少佐は信じていたのだ。戦場で見せた彼らの勇気を。
ラスト、トロッコに引きずられる彼の姿は痛々しい。しかし、それと同時に彼こそが英雄だと感じるシーンでもあるのだ。兵士達がソーン少佐の手帳を読み、己の業の深さを知る場面も感動的だ。
この作品は舞台こそウエスタンかもしれないが、重厚な人間ドラマだった。
(DVD)
監督/ロバート・ロッセン
出演/ゲイリー・クーパー
リタ・ヘイワース
ヴァン・ヘフリン
ゲイリー・クーパー主演。共演はリタ・ヘイワース。これは、ウエスタンと呼ぶにはあまりにも異色。映画の本質はそこではないからだ。
メキシコのゲリラとの戦いに勝利したアメリカ北軍騎兵隊。中でも目覚しい活躍をした人物を叙勲するため、ソーン少佐(ゲイリー・クーパー)は彼らと、メキシコ側に手を貸した女性反逆者ギアリー(リタ・ヘイワース)をコルドラの基地まで送り届ける命を受ける。しかし、途中でそれぞれの思惑が噴出し、部隊は一触即発となる・・・というストーリー。
クーパー演じるソーン少佐は、かつての戦いで、恐怖のため隠れてしまい、臆病者の烙印を押された男。いつも英雄的な役ばかり演じてきた彼にとっては珍しい役どころだ。しかし、ソーン少佐は紳士であり、知的だ。逆に、英雄であるはずの兵士達の方が粗野で乱暴者で自分勝手なのだ。ここで私達は考えてしまう。「英雄とは?臆病者とは?」と。そんな私達の気持ちを代弁するようにリタ・ヘイワース演じるギアリーが言う。「たった一度、隠れてしまっただけで臆病者になってしまうの?たった一度活躍しただけで、英雄なの?」と。しかし、ソーン少佐は信じていたのだ。戦場で見せた彼らの勇気を。
ラスト、トロッコに引きずられる彼の姿は痛々しい。しかし、それと同時に彼こそが英雄だと感じるシーンでもあるのだ。兵士達がソーン少佐の手帳を読み、己の業の深さを知る場面も感動的だ。
この作品は舞台こそウエスタンかもしれないが、重厚な人間ドラマだった。
(DVD)
by mayumi-68
| 2007-09-24 14:30
| カ行