2008年 08月 07日
「画家と庭師とカンパーニュ」 |
2007年/フランス
監督/ジャン・ベッケル
出演/ダニエル・オートゥイユ
ジャン=ピエール・ダルッサン
ジャン・ベッケル監督の最新作。「クリクリのいた夏」が大好きなので同系統と思われるこの作品、とても楽しみにしていました。
孤独な画家のところへやって来た庭師。幼馴染の二人は互いを「キャンバス」「ジャルダン」と呼び合っていた。環境は違っても、楽しく時を過ごせる相手を得たことで、キャンバスの日々は幸せに満ちていく。しかし、ジャルダンは重い病に侵されていた・・・というストーリー。
ベッケル監督の作品は温かい。人と人とのつながりを大切に描く監督です。美しい緑に囲まれ、慎ましやかに過ごす。人の心が本当に安らぐのは、そんな生活なのかもしれません。
ジャルダンはキャンバスに比べたら学がないかもしれない。でも、彼のひとつひとつの言葉には、真面目に生きてきた者の人生の含蓄がある。空、太陽、雨、風、緑、土・・・すべてを慈しむように見つめていた彼の表情は死の間際であっても、幸福で満たされていた。
「僕の好きなものを描いてほしい」と言われたキャンバスは、ジャルダンが好きだった様々なもの・・・それは野菜であったりバイクであったり、ナイフとロープであったり・・・それらを描いて個展を開く。インテリぶった人達はそれらを見ていろいろと批評するのだろう。でも、それはすべて的外れだ。だってそれらの絵は、キャンバスからジャルダンへの贈り物なのだから。
美しく、心穏やかになれる素敵な映画でした。
(ル・シネマ)
監督/ジャン・ベッケル
出演/ダニエル・オートゥイユ
ジャン=ピエール・ダルッサン
ジャン・ベッケル監督の最新作。「クリクリのいた夏」が大好きなので同系統と思われるこの作品、とても楽しみにしていました。
孤独な画家のところへやって来た庭師。幼馴染の二人は互いを「キャンバス」「ジャルダン」と呼び合っていた。環境は違っても、楽しく時を過ごせる相手を得たことで、キャンバスの日々は幸せに満ちていく。しかし、ジャルダンは重い病に侵されていた・・・というストーリー。
ベッケル監督の作品は温かい。人と人とのつながりを大切に描く監督です。美しい緑に囲まれ、慎ましやかに過ごす。人の心が本当に安らぐのは、そんな生活なのかもしれません。
ジャルダンはキャンバスに比べたら学がないかもしれない。でも、彼のひとつひとつの言葉には、真面目に生きてきた者の人生の含蓄がある。空、太陽、雨、風、緑、土・・・すべてを慈しむように見つめていた彼の表情は死の間際であっても、幸福で満たされていた。
「僕の好きなものを描いてほしい」と言われたキャンバスは、ジャルダンが好きだった様々なもの・・・それは野菜であったりバイクであったり、ナイフとロープであったり・・・それらを描いて個展を開く。インテリぶった人達はそれらを見ていろいろと批評するのだろう。でも、それはすべて的外れだ。だってそれらの絵は、キャンバスからジャルダンへの贈り物なのだから。
美しく、心穏やかになれる素敵な映画でした。
(ル・シネマ)
by mayumi-68
| 2008-08-07 19:00
| カ行