2008年 05月 11日
「イヴの総て」 |
1950年/アメリカ
監督/ジョセフ・L・マンキーウィッツ
出演/ベティ・デイビス
アン・バクスター
アカデミー賞6部門(作品賞、監督賞、脚色賞、助演男優賞、衣装デザイン賞、録音賞)を受賞した作品。名作という名にふさわしい、素晴らしい作品でした。
演劇の世界でスターにのしあがったイヴ。しかし彼女はそれまでに、恩人である大女優マーゴを欺き、数々の策謀を巡らせてきたのだった・・・というストーリー。
マーゴを演じたのはベティ・デイビス。今までも好きな女優の一人でしたが、大好きな女優になりました!うまい、うますぎる!今現在、ここまで表現豊かに演じることができる女優がいるだろうか。
マーゴは完璧な女ではない。我が儘で尊大。ヒステリーは起こすし、約束の時間にだって平気で遅れる。周りの人間は振り回されっぱなし。でも、情に厚く、愛情豊か。自らの老いと残された女優人生を憂えてもいる。そんな複雑な女心をデイビスは実に巧みに演じている。この女心、男にはわかるまい。ましてや若い女になぞ、わかるはずもない!と断言できる。(羊水腐る発言した某女性歌手なんてもってのほか。まあ、あと10年したら彼女もわかるようになるだろうけど)。女なんて、一定の年齢を超えたら老いとの闘いなのだ。ましてや芸能界なんて、自分の代わりとなる若い女優なんて掃いて捨てる程いる。マーゴはそれを敏感に感じ取る。自分に取って代わろうとしているイヴの魂胆を見破るのだ。女の勘とも言うべきか。ただ、マーゴの恋人ビルがいい人で、イヴの誘惑になびかない。それどころか彼もイヴの本性を知るところとなるのだ。少しずつイヴの計画が破綻していくのは観ていて胸がスッとする。
野心に燃える女がついに頂点を掴むまでのお話だけれど、イヴは本当に幸せだろうか?マーゴは安らかな幸せを手に入れた。でもイヴは?ラスト、「第二のイヴ」ともいえる存在が、じきに彼女を脅かすのは目に見えている。因果応報なのだ。
実に見応えのある、素晴らしい名作でした。まだまだこういう作品が観られるのは、本当に幸せなことです。
(DVD)
監督/ジョセフ・L・マンキーウィッツ
出演/ベティ・デイビス
アン・バクスター
アカデミー賞6部門(作品賞、監督賞、脚色賞、助演男優賞、衣装デザイン賞、録音賞)を受賞した作品。名作という名にふさわしい、素晴らしい作品でした。
演劇の世界でスターにのしあがったイヴ。しかし彼女はそれまでに、恩人である大女優マーゴを欺き、数々の策謀を巡らせてきたのだった・・・というストーリー。
マーゴを演じたのはベティ・デイビス。今までも好きな女優の一人でしたが、大好きな女優になりました!うまい、うますぎる!今現在、ここまで表現豊かに演じることができる女優がいるだろうか。
マーゴは完璧な女ではない。我が儘で尊大。ヒステリーは起こすし、約束の時間にだって平気で遅れる。周りの人間は振り回されっぱなし。でも、情に厚く、愛情豊か。自らの老いと残された女優人生を憂えてもいる。そんな複雑な女心をデイビスは実に巧みに演じている。この女心、男にはわかるまい。ましてや若い女になぞ、わかるはずもない!と断言できる。(羊水腐る発言した某女性歌手なんてもってのほか。まあ、あと10年したら彼女もわかるようになるだろうけど)。女なんて、一定の年齢を超えたら老いとの闘いなのだ。ましてや芸能界なんて、自分の代わりとなる若い女優なんて掃いて捨てる程いる。マーゴはそれを敏感に感じ取る。自分に取って代わろうとしているイヴの魂胆を見破るのだ。女の勘とも言うべきか。ただ、マーゴの恋人ビルがいい人で、イヴの誘惑になびかない。それどころか彼もイヴの本性を知るところとなるのだ。少しずつイヴの計画が破綻していくのは観ていて胸がスッとする。
野心に燃える女がついに頂点を掴むまでのお話だけれど、イヴは本当に幸せだろうか?マーゴは安らかな幸せを手に入れた。でもイヴは?ラスト、「第二のイヴ」ともいえる存在が、じきに彼女を脅かすのは目に見えている。因果応報なのだ。
実に見応えのある、素晴らしい名作でした。まだまだこういう作品が観られるのは、本当に幸せなことです。
(DVD)
by mayumi-68
| 2008-05-11 17:30
| ア行