2008年 06月 30日
「告発のとき」 |
2007年/アメリカ
監督/ポール・ハギス
出演/トミー・リー・ジョーンズ
シャーリズ・セロン
スーザン・サランドン
重い。でも、これがアメリカの痛みでもあるのだ。
監督は「クラッシュ」のポール・ハギス。主演は実力派のトミー・リー・ジョーンズ、スーザン・サランドン、シャーリズ・セロン。
息子のマイクがイラク戦争から帰還直後に失踪したという連絡が父親のハンクの元に入る。元軍部警察に所属していたこともあるハンクは独自に調査を始める。しかし、息子は無残な姿となって発見される・・・というストーリー。
イラク帰還兵の心の闇を描いたこの作品。観ていてたまらない気持ちになった。若者達は、最初からあんなに残酷だったわけではない。むしろ、彼らなりの正義のもと、戦地に赴いたはずだ。しかし、現状は想像とはあまりにも違った。彼らの心が少しずつ闇に蝕まれていってもおかしくはないぐらいだったのだ。人の死に鈍感になり、仲間すら平気で殺し、切り刻み、焼いてしまう。それなのに「彼のことが好きだった」と冷静な顔をして言う。何かが壊れていると思う。
そして殺されたマイクも、狂っていた。彼が皆に「ドク」と呼ばれていた理由。父親のハンクには信じられないことだったろうが、マイクはあることがきっかけで、既に心が砕けてしまっていたのだろう。
ハンクを演じたトミー・リー・ジョーンズは深みのある演技。息子を殺した犯人を執念で追う姿はさすがだった。そして妻のスーザン・サランドン。息子の死を知らされ、電話口で「一人ぐらい残してほしかった」と号泣するシーンに胸が締め付けられた。また、ハンクに協力する刑事エミリーを演じたのはシャーリズ・セロン。男社会の中でも逞しく生きているシングルマザーの役を好演していた。
ああ、それにしてもこの作品は本当にいろいろと考えさせられる。戦争の傷痕をまざまざと見せ付けられた気がした。逆さの星条旗がなんとも言えない悲しみを残した。
(TOHOシネマズららぽーと横浜)
監督/ポール・ハギス
出演/トミー・リー・ジョーンズ
シャーリズ・セロン
スーザン・サランドン
重い。でも、これがアメリカの痛みでもあるのだ。
監督は「クラッシュ」のポール・ハギス。主演は実力派のトミー・リー・ジョーンズ、スーザン・サランドン、シャーリズ・セロン。
息子のマイクがイラク戦争から帰還直後に失踪したという連絡が父親のハンクの元に入る。元軍部警察に所属していたこともあるハンクは独自に調査を始める。しかし、息子は無残な姿となって発見される・・・というストーリー。
イラク帰還兵の心の闇を描いたこの作品。観ていてたまらない気持ちになった。若者達は、最初からあんなに残酷だったわけではない。むしろ、彼らなりの正義のもと、戦地に赴いたはずだ。しかし、現状は想像とはあまりにも違った。彼らの心が少しずつ闇に蝕まれていってもおかしくはないぐらいだったのだ。人の死に鈍感になり、仲間すら平気で殺し、切り刻み、焼いてしまう。それなのに「彼のことが好きだった」と冷静な顔をして言う。何かが壊れていると思う。
そして殺されたマイクも、狂っていた。彼が皆に「ドク」と呼ばれていた理由。父親のハンクには信じられないことだったろうが、マイクはあることがきっかけで、既に心が砕けてしまっていたのだろう。
ハンクを演じたトミー・リー・ジョーンズは深みのある演技。息子を殺した犯人を執念で追う姿はさすがだった。そして妻のスーザン・サランドン。息子の死を知らされ、電話口で「一人ぐらい残してほしかった」と号泣するシーンに胸が締め付けられた。また、ハンクに協力する刑事エミリーを演じたのはシャーリズ・セロン。男社会の中でも逞しく生きているシングルマザーの役を好演していた。
ああ、それにしてもこの作品は本当にいろいろと考えさせられる。戦争の傷痕をまざまざと見せ付けられた気がした。逆さの星条旗がなんとも言えない悲しみを残した。
(TOHOシネマズららぽーと横浜)
by mayumi-68
| 2008-06-30 19:00
| カ行