It's a wonderful cinema

「おまけつき新婚生活」

　2003年／アメリカ
　監督／ダニー・デヴィート
　出演／ベン･スティラー
　　　　　ドリュー・バリモア

　ベン･スティラーとドリュー･バリモア共演の作品。

　ブルックリンの住宅を買った夫婦アレックスとナンシー。しかし、２階に住む老婦人に悩まされる・・・というお話。

　なんだか、この夫婦には同情しますね～。この二人は何も悪くないしなあ。どっちかっていうとお人よしだと思うし。

　私はずっと一戸建ての家に住んでるので、周囲の騒音に悩まされる、なんてことはないんだけれど、アパートやマンションに住んでる人にとっては、笑えないこともあるかもね。

　笑えたのはベン･スティラーと老婦人の手の叩きあい。観れば意味がわかります。

　爆笑というわけじゃないけれど、クスクス笑いの起きる映画。
　最後のオチにはやられた、と思いました。

（渋谷シネマソサエティ）

「スター･ウォーズ エピソード３ シスの復讐」

　2005年／アメリカ
　監督／ジョージ･ルーカス
　出演／ユアン・マクレガー
　　　　　ナタリー･ポートマン
　　　　　ヘイデン・クリステンセン

　シリーズ完結編。本当にもう、これで終りなんだと思うと感慨深いものがありますね。

　アナキンが何故ダークサイドに堕ちたのか、その過程が描かれていましたが、なんともやるせない気持ちになりました。愛する者を守りたいがためにダークサイドに堕ちたのに、結果その行動が裏目に出てしまう。彼を弟のように思ってきたオビ＝ワンの気持ちを思うと、胸が痛かった。

　ただ、あまりにもあっさりとダークサイドに堕ちたなあ、と思ってしまった。直前まであんなに「殺してはいけない」と言っていたのに！まあ、あのことがきっかけで、何かの糸が切れてしまったのかもしれないけれど、シスの言うことをあっさり信じてしまったり、子供たちまで手にかける、という彼の変わりっぷりには少々違和感が残りました。でも、虐殺の後に涙を流したり、彼の良心がまだ残っていることが感じ取れることも事実なので、未熟な若者が判断を誤った、という印象。

　ただ、オビ＝ワンと本当に仲の良い、信頼しあっていた師弟関係だっただけに、二人が戦うシーンは本当に見ていて辛かった。

　一人の若者が力を見出され、それなのにダークサイドに堕ちてしまい、そして最後に改心する・・・。スター･ウォーズってアナキンの物語だったのね。今更ながらに気づきました。

（ユナイテッドシネマ入間）

「天使とデート」

　1987年／アメリカ
　監督／トム・マクローリン
　出演／マイケル・E・ナイト
　　　　　エマニュエル・ベアール
　　　　　フィービー・ケイツ

　エマニュエル･ベアールが天使を演じた作品。

　青年の前に現れた翼の折れた天使。彼女の美しさに周囲は大騒動となる・・・というお話。

　ストーリーとしてはありきたり。でも、エマニュエル･ベアールの人間離れした美しさが格別！まさに天使！ナイスキャスティング！と感心しました。綺麗で、可愛くて、これ以上の天使はいない！と思うほど。彼女が教会でキリストの像によりそう姿はまさに宗教画のようでした。

　エマニュエル･ベアールの美しさは一見の価値あり。お話はロマンチック･コメディなので、気楽に観られました。

（HDD）

「Dear フランキー」

　2004年／イギリス
　監督／ショーナ・オーバック
　出演／エミリー・モーティマー
　　　　　ジェラルド・バトラー

　「オペラ座の怪人」のジェラルド・バトラー出演の作品。

　母親が別れた夫になり代わって息子と文通を続けるが、父親の存在がどうしても必要になり、見知らぬ男に1日だけ父親のフリをしてほしいと頼む・・・というお話。

　フランキーがめちゃくちゃいい子です！難聴という障害を抱えながらも、健気に生きている姿に、胸が熱くなりました。

　フランキーは、「本物の父親」が欲しかったわけでなく、「父親のような存在」が欲しかったのかな・・・と映画を観終わった後に思いました。

　フランキーを演じたジャック･マケルホーンがとても良かったです。言葉をしゃべれないフランキーが、気持ちを伝えたくて、絞り出すように声を発するシーンには涙が出そうになりました。

　ラストは、これからの希望が見える終わり方。いい映画でした。

（シネカノン有楽町）

「トゥー・ブラザーズ」

　2001年／イギリス・フランス
　監督／ジャン＝ジャック・アノー
　出演／ガイ･ピアース

　人間不信になる映画だなあ・・・と思いましたね。トラの視点で描かれてる、っていうのもあるかもしれないけれど・・・。何より、私はトラが大好きなのよね。動物の中で一番好きなのが犬、二番目がトラだから。（ちなみに三番目はフクロウ）

　この映画は、人間よりもトラの方が情けが深い。監督の意図なんだろうけど、人間は少年を除いては、皆エゴ丸出しのイヤな奴ばかり。ガイ･ピアースの役だって、遺跡の盗掘者だもんね。人間のエゴと動物の純粋さの対比が浮き彫りになって、なんだか観ながら「人間なんて！！」って思っちゃいましたね。（←自分も人間だろうが）

　それにしても、トラの演技が凄かった！30頭ほどのトラを使って撮影したらしいけど・・・。人間よりうまいよ・・・。これ、どうやって撮ったんだろう？監督スゴイよ。まあ、トラの本来の習性をわかってないな、っていう描写もありましたが。たとえば、トラは父トラは一緒に暮らさない、とかね。でも、これはお話なので、良しとしましょう。トラの習性がポイントの映画じゃないしね。

　子トラもめっちゃラブリー。特に、ぬいぐるみに混ざっているサンガは本当にぬいぐるみみたいで可愛かった～！ああ、抱っこしたい。

　ラストはホッとさせられました。ただ、世界中でトラが激減し、絶滅危惧種になっていることを思うと、なんだかホッとしてもいられないよなあ・・・って思ってしまいます。彼らの住むところを守らねば、と感じましたね。

（TV）

「迷宮の女」

　2003年／フランス
　監督／ルネ・マンゾール
　出演／シルヴィー・テスチュ

　殺人事件の容疑者として逮捕された多重人格の女性。心理カウンセラーが彼女の治療にあたるが、驚くべき真相が明らかになる、というお話。

　ラストには結構ビックリしました。途中で「もしや、この人は・・・」と思ったんだけど、まさかこんなラストとは・・・。っていうか、これはナシでしょう！観客にはわからないよー。映像的に見て、これは反則だよー。一人の人間が演じ分けてるならまだしも・・・ごにょごにょ（←ネタバレなので詳しくは伏せる）。
　だいたい、この邦題からして間違ってる！「迷宮の女」って・・・。違うだろーっ！！！

　一体この映画は誰の視点で描かれたものなんだ？って思ってしまう。ずるいよなー。でも、まあ、驚いたことは事実なんですが。

（新宿武蔵野館）

「ダニー・ザ・ドッグ」

　2004年／フランス・アメリカ
　監督／ルイ・レテリエ
　出演／ジェット・リー
　　　　　モーガン・フリーマン

　ジェット･リー主演作品。リュック･ベッソン製作。

　殺人マシンとして育てられたダニーが盲目のピアニストとの出逢いにより、人としての感情に目覚める、というお話。

　テレビのＣＭスポットでは感動ドラマ、という風な宣伝でしたが、どっちかっていうとバイオレンス色が強いので、感動を期待しすぎると肩透かしを食うかもしれません。と、いうかCMで感動して泣いていた女性達はどのシーンで泣いたんだろう・・・。泣くほどのものではないかと・・・。

　それにしても、ジェット･リー演じるダニーは一体何歳ぐらいの設定なんだ！？確かジェット･リーって40歳は超えてるはず・・・。そんな彼が子犬のような表情をするのだ。でもなんか違うだろう・・・と思うのよねえ。いくらなんでも、18歳の女の子の相手役は無理がないか。まあ、ジェット･リーは童顔なんだけどさ。

　ジェット･リーが演技を認められたいっていう気持ちはよくわかる。でも、観客が求めてるのは、彼のアクションなんだよねえ・・・。アクションを主流にするのか、ドラマを軸にするのか、どっちつかずの作品になってしまったような気がする。どちらも中途半端なのだ。感動ドラマを謳っているわりには、ダニーの母親の人物像がイマイチ謎だし。こういうところが浅いのがリュック･ベッソンらしいんだけどさ。

　出てくるマフィアは思ったより小物。みみっちい奴ばかり。だけど、ある意味不死身だ。銃撃されても車がひっくり返っても生きてるんだから。

　ただ、モーガン･フリーマンの温か味と娘役の女の子の明るさは、この映画の中では幸せの象徴。それがよく表現されていたと思う。ピアノの連弾のシーンは良かったです。

（新宿ピカデリー）

　

「宇宙戦争」

　2005年／アメリカ
　監督／スティーブン・スピルバーグ
　出演／トム･クルーズ
　　　　　ダコタ・ファニング
　　　　　ティム・ロビンス

　トム･クルーズとスティーブン･スピルバーグの強力タッグによる超大作。
　私は原作を読んだこともなく、昔の作品も観たことがないので、全く予備知識ナシで観ました。

　前半はホント、「パニック映画」っていう感じで怖かったですね～。トライポッドが現れる時、ヴィーンって音がするんだけれど、その音がすると「来たぁーっ」ってびびってしまう。ちなみにこのトライポッド、どこかで見たような・・・って思っていたんだけれど、「ナウシカ」の巨神兵に似てるんだ！って後から気づきました。スピルバーグ監督、ナウシカ観たことあったのかしら？（笑）
　そういやこのトライポッド、大阪では倒したらしい・・・。東京でなく、大阪っていうのがポイントだ。確かに関西人なら倒せそうだ。なんとなく（笑）。

　前半はドキドキしっぱなしだったんだけれど、後半は・・・う～ん。特に宇宙人の姿を見たら、いかにも「つくりもの」っていう感じで、一気に怖さが醒めてしまった。いっそのこと、恐怖の正体を見せない方が良かったのでは・・・。トライポッドだけで十分怖かったんだからさ。

　トム･クルーズは今回はスーパーヒーローではない。子供たちとの関係もギクシャクしていて、ダメ親父。戦うこともせず、ひたすら逃げる！逃げまくる！でも、そんな極限下で、子供たちとの絆を深めていき、頼もしいパパとなっていく。ダコタちゃん演じるレイチェルをひたすら守るその姿は、スーパーヒーローを演じるトムよりもカッコよかった。

　ただ、ラストは・・・。なんて生命力の強い家族なんだと思わずにはいられなかった（←厭味です。もちろん）。ロビーがどうやってあそこまでたどりついたのか、ひたすら謎だ。

　そして宇宙人。ずっと前から計画してたわりには、自分達の弱点に対するリサーチは甘かったのね・・・。なんかあっけなかったなあ。

（ユナイテッドシネマ入間）

「女優マルキーズ」

　1997年／フランス・イタリア・スイス・スペイン
　監督／ヴェラ・ベルモン
　出演／ソフィー･マルソー
　　　　　ベルナール・ジロドー

　ソフィー･マルソー主演。
　ルイ14世の時代に活躍した女優マルキーズ・デュ・パルスの情熱的な生涯を映画化したもの。

　気が強く、自由奔放なマルキーズを最初は好きになれなかったんだけれど、ラスト、役に対する思い入れをあんな哀しい形で見せた彼女に胸が締め付けられました。

　強く、激しく、自分の意思に正直だった女性。貧しい踊り子だった娘が、国王ルイ14世までをも魅了する女優になるまでには、強い信念が必要だったのだろう。そんな彼女をソフィー･マルソーが巧みに演じていた。ある意味、マルキーズはソフィーに近いものがあるのかもしれない。

　そして、マルキーズを取り巻く男性達。三者三様の愛し方。私は、旦那さんの大きく包み込む愛し方に胸を打たれました。彼女の浮気相手に「決して彼女を傷つけるな」と言う姿に、彼女を心の底から愛していたのは彼だったんだと思った。

　衣装やセットも見所のひとつ。興味深い作品でした。

（BS2）

「ベティ・サイズモア」

　2000年／アメリカ
　監督／ニール・ラビュート
　出演／レニー・ゼルウィガー
　　　　　モーガン・フリーマン

　レニー・ゼルウィガー主演のブラックコメディ。共演はモーガン･フリーマン、クリス･ロック。

　メロドラマの主人公に夢中の女性が、夫が殺される場面を目撃し、ショックのあまり現実とドラマの区別がつかなくなってしまう・・・というお話。

　どうしようもない夫を演じたのは、なんと、アーロン・エッカート！なんか変な髪形で、最悪な役でした。しかも悲惨な殺され方・・・。

　グレッグ･ギニアはああいうスカした役、似合いますね（笑）。それにしてもあの昼メロの続き、気になるわ～。

　そしてモーガン･フリーマンはやっぱり悪人になりきれない役なんだよね～。息子役のクリス･ロックは・・・どうもこのキャラだけ余計なような気がするんだけど。そう思うのは私だけですかね。

　主人公のベティを演じたレニーはその天然っぷりが見事でした。こういうの、彼女うまいよね。面白かったです。

（録画）